昼間部1年生・夜間部2年生で実施する臨床見学(1週間)のレポートを紹介します。
ぜひ、参考にしてください!
①施設概要
1.精神科、神経科、心療内科
2.640床(急性期治療、アルコール依存治療、地域移行、高齢者、合併症、認知症)
3.リハビリテーション等(精神科作業療法、精神科デイケア、精神科デイナイトケア、精神科訪問看護)
②作業療法部門(今回は通院のデイケア部門を見学)
1.デイケア室OTスタッフ数:4名(病院全体では16名)
2.一日の流れ
(1)9:15(スタッフミーティング「昨日からの申し送り事項の共有」)
(2)9:30(朝礼、グループミーティング「各自昨日の出来事と本日やる事をグループに別れて発表」)
(3)9:45(ラジオ体操)
(4)10:00~11:00(午前中のプログラム「各自曜日毎のプログラムを約10個の中から選択して行う、体調等によっては不参加や見学のみも可能」)
(5)11:30(カンファレンス「Dr/Nr/CP/PSW/OTによるその日定期診察メンバーの状況共有等」)
(6)12:00~13:00(昼食「食事を嚥下できているか等の確認を見回りながら行う、薬の管理が必要なメンバーは昼食後スタッフルームにてスタッフの前で薬を飲む」)
(7)13:30~14:30(午後のプログラム)
(8)15:00(デイケア終了ミーティング、デイケアのメンバーはこの時間で帰宅)
(9)16:30(チームミーティング、スタッフミーティング)
③他部門紹介
医師、看護師、作業療法士、臨床心理士7名及び精神保健福祉士23名がチームでリハビリを行う。
④実習を通して勉強になった症例紹介
1.病名:統合失調症
2.症状:幻覚・幻聴・妄想・行動の異常等の陽性症状のメンバーは、症状を自分で訴えることが多かったため変化に気づきやすいが、感情が平板化になる陰性症状のメンバーは、自分の意思の主張がないため「疲れてないか」「無理をしていないか」をより注意して確認する必要があった。このメンバーは、昔飲食店で働いていた経験があったため、デイケア室で運営しているカフェで接客を継続的にすることで、成功体験・達成感が徐々に得られるようになり、少しずつ笑顔がみられるようになった。
⑤実習全体の感想及び反省
今回の実習では、なるべくたくさんのメンバーと話すことを心掛けた。表情や話すスピード、相づちの仕方等を主に意識した。慣れてくると、名前も覚えてもらえて話しかけられることも多くなったので嬉しかった。また、プログラムを進めるうえで、「できなくても大丈夫」とメンバーに自信を無くさせないような声掛けも大切であった。精神科のデイケアでは、リハビリはもちろんだが、日中の居場所を求めて来院する人が多いことが分かった。反省点としては、「この人は病気だから」と決めつけて、メンバーの言動を判断してしまうことがあったので、健常者と同じ「一人の人」として尊重することが最も大切であることを再確認した。